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はずれものへ愛をこめて

なにかの鳥が空を数十匹で右に行ったり左にいったり

ひろがったりちぢまったり

まるで

おおきなひとつ生き物みたいにみえる

どうやって

右にいくことを全体のなかの個は

気がついているのだろう


やがてひとつかたまりになった生き物たちは

近くにあった

電線へと一匹そしてまた一匹と

とまっていった


そこでふと

集団で動く鳥たちは全員ここにとまるのか?

はたまた

1羽2羽くらいはまだ飛んでいたい

という個体もいるのかと

その動きを静かに見守っていると


パタパタパターーー

田んぼのほうへ

むかっていってしまう2羽


ああ、やっぱりいた!!!


電線にとまらなかった鳥をみてなぜかホッとした気分になり

いいよそれもいいねと思いながら大笑いし

信号待ちから車をまた発進させた。

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